魔 の 森
<肉屋の場合(仮題)>



獲物を運び帰るための台車を引き、一人で路を行く男。
全裸に近いその姿であったが、無防備と侮る者には不幸が訪れるだろう。




前掛けをし、手斧を片手に握り締める。
「此処カラガ、魔ノ森カ・・・・・。」
彼は戦闘体勢に入った。






魔物の石斧は、男の腕に叩きつけられた。しかし、男の皮膚は傷つくことは無かった。
男は、永きに渡り魔物たちの血を浴び、肉を喰らい続けたことで、 人のそれとは異質の、堅牢な肉体を得ていたのだ。




「蛙ミタイナ者カ・・・・。ン?」
「助けて・・・いただいて、ありがとうございます・・」






ンフフ♪美味しそうなカエルの匂いがしたから来てみれば、
さっき逃げた小娘じゃないの。
ダメでしょ?お友達置いて帰っちゃ?
あの子達、まだあの広場に居るわよ、・・・全員虫の息だけど♪
ん?そちらのお兄さん、
そのフロッグマン(カエル男)をサバいたのはあなたね?
美味しいところ、ちゃんと判ってるんだ?♪
それ、私が貰ってあげるわよ♪
・・・・あら、私とやろうっての?
言っとくけど、私のお肉は美味しいわよぉ〜♪
食べさせてあげないケドネ!!!


ズザサササッ!!
蛇のような体が瞬時に男を捉える。
「ンフフ♪これで内臓破裂っと♪・・エイ!!
・・・・・ん!?」


!? これだけの圧力をかけているのに、なんとも無いのか!?
「ヒィ!?」男の伸ばした手が蛇女の片腕を掴んだ。
(だが、こんな手斧程度、私の外骨格の腕で防げるハズ!!)


ガキィイィィィィン!!
硬質な物がぶつかり合う音と共に、辺りに骨片と血が飛び散る。
「ヒィィ!そんなぁ!!」
蛇女の見積もりは甘すぎた、その代償は両腕の破壊を持って払わされることとなった。


この男と「組み合った」ことが蛇女の敗因だった。
その後の戦闘は一方的に進み、蛇腹に刃を立てられ、独力で這いずることも困難な体にされ、
遂には「獲物」として捕縛された。
その後、行商の一団を全員回収し街に戻った。


昨日はどうもありがとうございました。
おかげさまで四人とも、命は取り留めました。
私も失明は免れましたよ♪
だからといって痛みはあるんで、イライラしてるんですがね。
で、今日はアイツを受け取りに来たんです。
準備できてます?


「コレカ、要望トオリニシテオイタ。」
そこには、昨日捕縛した蛇女が繋がれていた。
口枷をされ、両手を肘近くまで切り落とされボルトが埋め込まれていた。
蛇腹の切断部は縫合されていたが、尻尾にいたるまで特殊な筋切りを施されており
わずか這い回る程度にしか機能しなくなっていた。
「ふんふん♪注文以上の仕上がりだわ♪これで、この尻尾じゃ子供も殺せないワケね♪」
「アァ。解体シナクテ、ヨカッタノカ?」
「ん?アハハ、良いの良いの。
こういう亜人間を、愛玩ペットとして飼う人が増えているのよ。
それにコイツには酷い目に逢わされたのもあるしね・・・数日は私達で遊ぼうと思ってるワ♪
壊さないよう気をつけなきゃね、ウフフフフフ。 ホント、譲ってくれて有り難う。お礼の「情報」はジャンジャン持ってくるからネ!」
「アァ、要望ガナケレバ、解体シテ内臓ナドモ味見シタカッタトコロダ。 珍シイ個体ノ情報、頼ンダゾ。」
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